悲しい予測の的中・ガザ攻撃

2008年12月28日

 

 これまで何度か、イスラエルがガザを攻撃するという予測を書いた。

 今回のイスラエルによる本格的なガザに対する攻撃の最大の理由は、ガザからのミサイル攻撃であることは否定しないが、イスラエルの攻撃は、想像を超える規模のものだった。

 もちろん、イスラエルは本格的にガザを攻撃し、ハマース体制を打倒すると言っていたのだから、ある意味では当然での攻撃であり、妥当な規模の攻撃だった、ということであろう。

 しかし、そのイスラエル側の発言を、まともに受け止めたくはなかった。イスラエルの攻撃は200人近い死者と、800人にも及ぶ重軽傷者を、ガザの住民の間に生み出した。重傷者の中からは医療設備が不備であることや薬品の不足から多数の死者が出ることだろう。

 アラブ連盟は緊急首脳会議を開催するといっているが、イスラエルの攻撃を止めるだけで終わり、イスラエルに対する非難を、アラブ各国首脳は宣言するだけだろう。しかし、それはアラブ各国、なかでもアメリカと親しい国の首脳の立場を、危ういものにするであろうことを予測させる。

 アラブの大衆が、独裁的な体制によって押さえつけられているとはいえ、我慢の限界点が近づいているのではないか。

 今回だけは、アラブ各国首脳は、評論家のように「イスラエルのガザ攻撃を非難する」だけではすまないのではないか。

 2009年を数日先に控えたいま、アラブ各国政府は正念場を迎えたのではないか。

 イスラエルの今回の攻撃は、ガザのハマース側からのミサイル攻撃があったからだといっても、許されるべき規模ものではあるまい。あまりにも激しい攻撃だからだ。このような激しい攻撃が行われたのは、イスラエル国民の側に不安と恐怖症が広がっていたことに、起因するのではないか。