エルドアン首相アルメニア虐殺に謝罪意思無し

2008年12月21日

 

 1915年い起こったとされている、オスマン帝国軍による、オスマン帝国内居住アルメニア人の、大量虐殺事件について、トルコのエルドアン首相は、謝罪の意思がないことを、トルコのフッリエト紙が報じた。

 現在、トルコではインテリ・グループが、トルコはオスマン帝国時代のアルメニア人虐殺について、明確に謝罪すべきだということを主張し、ウエッブ・サイトを使い、全国的にキャンペーンを展開している。

 この運動に名を連ねている人の数は200人ほどで、学者、ジャーナリスト、作家たちだ。この趣旨に賛同する人たちは、ウエッブ上でその意思を伝え、サインするという運動だが、多くのサインを集めた場合に、彼らはエルドアン首相政府に対し、アルメニアに正式に謝罪するよう、要求するものと思われる。。

 エルドアン首相が今回、アルメニア人虐殺問題で、謝罪をしなかったことについて、この問題はいまだに検討され、確認作業が続いているからだとしている。以前、トルコ陸軍はこの虐殺事件が、実はオスマン帝国軍によって行われたものではない、という結論を出している。

 トルコ軍の調査の結果では、当時、ロシア帝国の支援を受けたアルメニア人グループが、分離独立運動を始めており、そのグループについて行かなかったアルメニア人が、アルメニア人の分離独立運動グループ・メンバーによって、殺害されたのだという結論に到達している。

 これとは別に、分離独立運動を起こしていたアルメニア人が、オスマン帝国軍との戦いの中で、死亡したという説明だ。

 この戦いで、オスマン帝国軍や市民の側にも、社会不安状況のなかで、30万人の死者が出ている、とトルコ側は主張している。

 もちろん、アルメニア側はこの虐殺によって、150万人のアルメニア人が、オスマン帝国軍によって、虐殺されていると主張している。

 最近、ギュル大統領のアルメニア訪問などがあり、アルメニアとトルコとの関係が、改善されつつあったが、何故この段階でこれと逆行する動きが、出てきたのだろうか、という疑問が沸いてくる。

 これは多分に、外国からの指示で起こった、運動ではないかと思えるのだが。そのことによって、最近になって周辺諸国の関係で、存在感を増しているトルコに、ブレーキをかけようとしているのではないか。

 それでは、いずれの国がこのキャンペーン運動の、裏にいるのかについては、案外想像しやすいのではないか。答えはあえてこの場では書かず、読者諸兄の判断にゆだねよう。