数日前、イランのIAEA大使である、アリー・アスガル・スルターニ氏が「イランに対して、燃料棒の提供があるのであれば、ウランの濃縮を停止する」といった内容の発言をしたため、世界の関心を呼んだ。
しかし、その後、イランのモッタキ外相は、どのような状況でも、ウランの濃縮を継続する、と前言を撤回する内容の発言をしている。
、モッタキ外相が、自国によるウランの濃縮にこだわるのは、過去にアメリカがイランに対して、核施設の建設を合意していたにもかかわらず(1979年イランがパーレビ国王の時代)、それを実施しなかったことから、不信感を抱いている結果と思われる。
この強気の発言の裏には、グルジア問題が世界的な関心を集め、イランに対する対応に、緊張感が欠けてきたこともあるのではないか。
イランに言わせれば、アメリカはインドに対して、核技術の面で協力しているが、これはダブル・スタンダードの対応だということになる。
イランの強気の発言が、イランとアメリカとの間に不測の事態を、生まないことを祈るのみだ。