まだ油断ができないイラン戦争とアメリカ大統領選挙の行方

2008年9月30日

 

 ニューヨークのアストリアホテルで開催された、アメリカトルコ友情のラマダン・パーテイに参加するために、アメリカまで出かけてきた。今年は500人を越える参加だったということで、会場は大変な人数の客が席に着いた。

 国連の会議もあり、日本からは麻生総理が、同じ時期にアメリカに入っていたが、他の国の国家元首も、大勢国連会議に参加していた関係から、このパーテイにも多数の大統領や、首相、外相が参加していた。

 それだけに椿事も起こり、フィジーの首相が会場に入る際に、IDカードの提示を求められたという話題が持ちきりだった。

 新顔はコソボの大統領であろう。タジキスタンの大統領も参加していたが、トルコの政治的な配慮と、トルコの中央アジアやコーカサス地域での、存在感を感じるパーテイだった。

 パーテイの後に会ったアメリカの大学教授に、アメリカ大統領選挙やイランに対する、アメリカの出方などを聞いて見たが、意外に厳しい内容だったので、簡単にご紹介しておこう。

 大統領に就任した場合、イランとの戦争を起こす可能性の高い、マケイン候補について、彼はアメリカの有権者の40パーセントが支持していると語り、この40パーセントはキリスト教原理主義者やユダヤ人であり、動かない支持者たちだと語っていた。

 他方、オバマ候補については浮動票的な部分が強く、何か大きな出来事が起これば、一気にマケイン候補有利に、票は動くだろうと語っていた。

 アメリカ訪問の前に、アメリカの内部事情や、国際情報に詳しい友人の一人が「危険な時期の訪米ですね、十分気をつけてください。」と言っていたのも、そうした裏事情を知ってのことであろう。 

 仮に、ワシントンのホワイト・ハウスに対するテロでも起ころうものなら、オバマ優位は吹っ飛び、マケイン優位が出てくるだろう。

 もし、マケイン候補が有利な状況から、当選に向かって動き出すと、一気にイラン攻撃の可能性が高まるということだ。彼曰く、「アメリカの兵器産業、石油産業、民間軍事会社、投資会社のいずれもが、マケインに戦争をさせる気だ、」ということだ。

 日本では「もう、イラン攻撃は無い」と断定的な考え方をしている人たちがほとんどだが、やはりそう簡単には物事はが動かない、ということも考えておくべきではないのか。