パキスタンは国家が破壊されていく

2008年9月21日

 

 パキスタンで仕事をしている友人から、以下のようなメモが送られてきた。今年1月からのテロ事件と、その犠牲者の数が記されている。

 これはもう、国家の体をなしていないのではないか。今後、このテロは増えていくことこそあれ、減っていくことは無いだろう。

 そうなると、その先にあるには、外部に敵を作って戦争を始めるか、あるいは内部で崩壊するか、いずれにしても、危険が待ち受けていることだけは確かだろう。

 それではいったい、誰が一連のテロを仕掛けているのかが問題だ。外部の工作によるものかパキスタン国内の勢力間の争いによるものなのか。


 1月10日 ラホール判所前で自爆テロ(警官16人、市民4人が死亡)
 
1
14日 カラチのマーケットで爆発(市民10人が死亡)
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9日 チャラサッダ郊外で行われていた野党の集会中、自爆テロ(市民25人が死亡) 
2
16日 パラチナール郊外で行われていたブット元首相の政党の集会中、自動車による自爆テロ(市民37人が死亡)
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22日 スワット郊外の結婚式中、道路に設置された爆弾が爆発(市民14人が死亡) 
  2
25日 ラワールピンディーで自爆テロ(軍医1人、市民7人が死亡)
 2
29日 ミンゴラで道路に設置された爆弾が爆発(警官3人が死亡)
2
29日 ミンゴラで、道路に設置された爆弾の爆発で死亡した3人の警官の葬儀中に自爆テロ(市民44人が死亡)
 3
2日 ドラ・アダム・ケリ郡(ペシャワール郊外)で開かれていた武力闘争に反対する部族の長老会議中に自爆テロ(市民43人が死亡)
3
4日 ラホールの海軍兵学校で自爆テロ(市民5人が死亡)
3
10日 ラホールの連邦調査庁ビル近くで自爆テロ(市民26人が死亡)
3
15日 イスラマバードのイタリアン・レストランで爆発(市民1人が死亡)
 5
19日 マルダン郊外の軍用パン屋で自爆テロ(市民13人が死亡)
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2日 イスラマバードのデンマーク大使館前で自爆テロ(8人死亡)
7
2日 レッドモスク事件から1周年の日、イスラマバードの警察署前で自爆テロ(15人死亡)
 8
12日 ペシャワールで道路に設置された爆弾が爆発(軍人13人が死亡)
8
19日 デラ・イスマリ・ハーン郊外の病院で自爆テロ(市民23人が死亡)
8
21日 イスラマバード近郊、ワーの軍需工場で自爆テロ(少なくとも市民57人が死亡)
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28日 アフガン国境に近いバンヌで爆発(市民&警官10人が死亡)
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6日 ペシャワール近くの検問所で自爆テロ(市民33人が死亡)
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11日 ペシャワールのモスクに手榴弾攻撃(礼拝中の市民20人が死亡)
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20日 イスラマバードのマリオットホテルで自爆テロ(少なくとも市民50人が死亡)