イスラエル閣僚の暴言

2008年9月11日

 イスラエルの要人(年金担当大臣)が、イランのアハマド・ネジャド大統領を、人質に取ることができると公言した。彼の名はラフィ・エイタン氏だが、イスラエル内閣内の情報担当責任者でもある。

 この発言をしたフラフィ・エイタン氏は、イスエラエルの元情報部員であり、彼はナチ・ハンターでもあった。ドイツのシュピーゲル誌とのインタビューの中で語ったものだが、当然のこととして、この発言はイスラエルとイランとの間で、物議を醸すこととなった。

 ラフフィ・エイタン氏によれば、アハマド・ネジャド大統領はイスラエルに対し、幾つもの敵対行為を行っており、最近でも、イスラエル国家が消滅する、と発言していることに、腹を立てていたのであろう。

 ラフィ・エイタン氏は元モサドのメンバーであったことから、アハマド・ネジャド大統領がこれまで、どのような犯罪にかかわってきているかを、つぶさに知っているということだ。

 ラフィ・エイタン氏によれば、アハマド・ネジャド大統領が、虐殺にも関与してきているのだから、彼を捕まえて、ハーグの国際司法裁判所で、裁くべきだというのだ。

 当然のことながら、イラン側から反発が生まれている。イランの国連代表である、ムハンマド・ハザライ代表は国連憲章にもとる行為だと、激しくイスラエルを非難した。

 イスラエルによるイランに対する空爆警告、イランによるS-300のクロアチアからの購入など、きな臭い情報が飛び交っている両国間では、大統領を人質にする程度の話は、冗談のレベルかもしれない。しかし、その冗談がますます、火に油を注いでいることも確かであろう。