植民地支配、戦争の補償を求めるアラブ

2008年9月 4日

 リビアのカダフィ大佐は、イタリアに対し植民地時代の、補償を求める交渉を進めていたが、最近になり、イタリア側はリビアへの投資という形での、補償を受け入れた。補償期間が長期に渡るものの、そのイタリアがリビアに対して補償行う、補償の額は決して小さいものではなかったと記憶する。

 今度はエジプトが、1967年に起こった第三次中東戦争時の、POW(戦争捕虜)に対する虐待と、その結果、死亡した兵士の遺族への、補償を求める訴訟を、イスラエルに対して起こしていくことになろう。

 そもそもこの訴訟は、イスラエルが昨年放送した、ドキュメンタリー・フイルムが原因であったということだ。ドキュメンタリー・フイルムは{揺さぶられる精神}というタイトルで、昨年3月に放映されたものだ。

 このドキュメンタリー・フイルムによれば、250人のエジプト兵捕虜が、虐待などで殺されたということだ。

 逆のケースだが、パレスチナ自治政府も、同じようにアメリカ人殺害で、補償を要求されることになった。どうやら裁判、補償という手法が、これからの、アラブの新たな闘争手段になりそうだ。