BBCが先ほど流したニュースによれば、イランがウラニュウ-ムの濃縮を停止した場合に、EU,フランス、ロシア、イギリス、アメリカなどが提示していた交換条件を、受け入れウラニュームの濃縮を停止することを受け入れると、EU代表のソラナ氏に文書で伝えた。
このイラン側の意向は、ムッタキ外相がまとめられた文書にサインをし、ソラナ氏に在ベルギー・イラン大使が手渡した。
これで当面は、アメリカがイランを攻撃できる正当性はなくなった、ということであろう。
アメリカはイランに対する新たな制裁として、海、空路を完全に封鎖し、人やものの出入りを、止めるということを計画していた。
そのことに加え、アメリカがイラン攻撃を躊躇するようであれば、イスラエルが単独でイラン攻撃を断行し、戦争にアメリカを巻き込む、という動きさえ濃厚になっていた。
さすがにここまで追い込まれると、イランも妥協をせざるを得なかったのかもしれない。
今週始めに、在日イラン大使館の外交官と2時間半に渡り、昼食をはさみながら、アメリカがイランを攻撃する可能性が、非常に高まっている、危険だということをあらゆる角度から説明したが、イラン本国でも同様の分析をしていたのかもしれない。
このことによって、何とかイランとイスラエル・アメリカとの武力衝突が、起こらないで欲しいものだ。もし、そういう事態になれば、世界経済にとてつもない、大きなダメージを与えることは誰にも分かろう。
とりあえずほっとしたというのが、私のいまの実感だ。もちろん、この前、激論を交わしたイラン外交官には、早速そのニュースを伝えたが、彼も非常に喜んでいた。