イラクのタラバーニ大統領が、周辺諸国との関係について意見を述べている。その順序を見ると、イラクが今後どの方向に向かって進もうとしているのかが、想像できそうだ。
まず、タラバーニ大統領が大一番に、重視している国はトルコだ。アラブの国にあって、トルコを最優先しているということは、今後トルコがイラクの内政にも、相当かかわってくることを意味していよう。
タラバーニ大統領はトルコとの間に、両国の首相を議長とする最高会議を、結成し、治安、経済、通商、文化面での協力を推進していく考えのようだ。彼はトルコとの関係は戦略的レベルのものだと語っている。
イラクのマリキー首相も、周辺諸国との関係に言及しているが、彼はトルコと並んで、エジプトの重要性について強調している。エジプトがアラブの主導的立場にある国であり、当然のことといえよう。
次いで、イランとヨルダンが並び、その後には、シリアとクウエイトが置かれている。なお、バハレーンとクウエイトは、近くバグダッドに大使館を開設することになっている。