イスラエル・シリア交渉は前進かイランが不満表明

2008年5月25日

 トルコの仲介で、イスラエルとシリアが和平に向けた交渉を、秘密裏に行ってきた。そして、遂には、トルコでイスラエルとシリアの代表が出席し、トルコを仲介とする間接交渉を行った。

 どうやら、この交渉には進展があるようだ。なぜならば、シリアの盟友であるイランのアハマド・ネジャド大統領が、イスラエルとシリアとの交渉に、不満の立場を明らかにしているからだ。

イランのマスコミは政府の方針で、この交渉を伝えていなかったのだ。しかし、遂にはトルコからの情報として、イランの軍の放送がこのことを、イラン国民に伝えるに至った。

イスラエルでも同様に、このイスラエル・シリア交渉に対して、厳しい反論が出始めている。ネタニヤフ元首相は、イスラエルとシリアの合意については、完全に拒否するという立場だ。リクード党としてはこのことについて、討議することすら拒否するとしている。

現段階では、イスラエルとシリアが直接交渉に入るのが、時間の問題という感じになってきているが、もしオルメルト首相がシリアのダマスカスを訪問することが決まれば、イスラエルの警察は彼を、汚職で逮捕するかもしれない。

トルコの仲介による、イスラエル・シリアの和平交渉は、イスラエル国内の分裂で、進展が差し止められるかもしれない。しかし、動き出したものは、多少の遅れは出ても、前に進んでいくのではないか。そうあって欲しいものだ。