アルジャズイーラTVスタッフ難に直面

2008年4月 1日

 中東のニュース報道の主役を、長い間張ってきた、カタールのアルジャズイーラ・テレビが、いま内部に大きな問題を抱えている。それは資金とスタッフ、それに報道規制の問題だ。

 テレビ番組制作にかかる予算を、局側が削減したために、スタッフの間に不満が拡大しているというのだ。それは、アルジャズイーラの英語放送の、広告収入の伸びが、意外に鈍いことが原因のようだ。

アメリカのCBSテレビのナイト・ラインのアンカーマンを張っていた、ベテランのデイヴィッド・マラシュが辞めることを決断した。それは、ニュースの編集に、局側の関与が強くなったことも原因のひとつだ。

ITNやスカイ・ニューズで活躍していたステイブ・クラークも、2006年に入社したのだが、退社を決意した。現在の段階で、15人のスタッフが辞めたということは、英語放送には大きな影響が出るだろう。

これまでの、アルジャズイーラの勇敢な戦場報道などが、もし消えてしまうとすれば、実に残念なことといえよう。編集への局側の関与は、アルカーイダ報道などが影響しているのであろうか。あるいは、イスラエルが不満を述べていたように、アルジャズイーラ・テレビがあまりにも、ハマース寄りの報道をしていたことに、原因があるのであろうか。