靴底にアッラーの名・UAEで問題化

2008年3月20日

 アラブ首長国連邦(UAE)の市場に並んだ、靴の底のでこぼこが、アッラーの文字と同じだったことが、いま問題化している。

 ご記憶だろうか、日本のブリジストン社が造ったタイヤのでこぼこにも、同じようにアッラーの文字のデザインが使用されていたことから、大きな問題になったことがある。

 当時、テレビの番組に呼ばれた私は、そのデザインがまぎれもなく、アッラーの文字と同じであることを指摘し、弁解の余地がないとコメントしたことを記憶している。同時に、こうした間違いが起こったのは、世界中の文字や模様がストックされていて、そのなかから偶然使ったデザインが、アッラーという文字だったのではないか。そして、そのことを、デザイナーは知らなかったのだろうと指摘した。  今回のケースも同様ではないか、悪意はなかったが、なんとなく使ってしまった、ということであろう。もしそうではなくて、故意にアッラーの文字を靴底に使用したのであれば、これは礼儀もモラルもない行為という事であろう。

 デンマークでは、イスラーム教の預言者ムハンマドの漫画が描かれ、イスラーム教を中傷していることが問題になり、アラブ諸国を中心に、イスラーム世界から反発が起こっている。  今回の過ちを機会に、日本は再度、ブリジストン社の犯した間違いを、思い出すべきであろう。そうでないと、「日本よお前もか」という失望感を、イスラーム世界に生み出すことになろう。