トルクメニスタン・主役は皆で

2008年2月23日

 トルクメニスタンとは長い縁があり、これまでいろいろな行事に参加してきたが、ここ数回のトルクメニスタン訪問で、気がついたことがある。

 それはニヤゾフ大統領の後継者となったマハメドフ大統領が、あまり公式行事に姿を見せなくなったということだ。現地に長く駐在しているビジネスマンに聞いてみると、同じ印象を持っているようだった。

 今回のトルクメニスタン・テキスタイル省主催の展示会や国際会議にも、彼は姿を見せなかった。前大統領があらゆる催事に顔を出していたことを考えると、拍子抜けするのだが、どうもそうでもないようだ。

 新大統領は各大臣に権限を持たせ、行政を自由に行わせるという方針のようだ。このため、最近では緊張感が緩み、国民はより自由を感じているという人もいた。その人の説明によれば、以前は催事に先がけ、子供たちが夜遅くまでダンスの練習をしていたのだが、そのような事はなくなったというのだ。

 トルクメニスタンは世界でも有数のガス埋蔵量を誇る国だけに、基本的にスーパー・リッチの国なのだ。国民の服装も訪問するたびによくなっているし、住宅も無償で与えられている。ガス、水道、電気、電話代がただという、日本人にはうらやましい限りの国だ。

 この国の10年後を予測すると、まさに現在のカタールやクウエイといったところであろうか。そういえばテキスタイル大臣は、ダイヤをちりばめたいかにも高そうな腕時計をしていた。トルクメニスタン国民の自由が拡大し、豊かになっていくことはうれしい限りだ。是非そうあってほしいものだ。