人質トルコ兵の裁判が延期された

2008年2月 4日

 昨年10月に起こった、トルコ軍とPKKとの戦闘時に、PKK側によって人質にされていた、8人のトルコ兵に対する取調べが続いていたが、今回ひとまず釈放されることになった。

 この人質になっていた、8人のトルコ兵が取調べを受けていたのは、彼らのなかに、PKK側と通じている者がいたのではないか、という疑いがもたれていたためだ。

 政府の背悦名では彼らのなかに司令官に対し降参を進めた者がおり、PKKKに囲まれた段階で戦闘をやめ、武器を置くように勧めた者がいた、ということからこの問題は始まった。

 この10月のトルコ軍とPKKとの戦闘では、トルコ軍側に12名の戦死者が出ただけに、簡単に投降したという事実が明らかになれば、無罪というわけにはいくまい。裁判は4月に始まるが、嫌疑は命令不服従と、司令官に対し投降を勧めたこと、仲間の兵士に武器を置くように勧めたことなどだ。

 裁判の結果が有罪となれば、その兵士は国家の統一を破った罪などで、終身刑に処せられる可能性もある。それ以外の兵士についても、最高5年間の実刑に処せられることが予測される。

 問題は、トルコ軍のなかには、クルド人のトルコ国民も含まれていることから、こうした嫌疑が浮かんでくるのだ。イラクばかりではなく、陸続きの複合民族国家には、共通する困難さがこうしたところにも出てくるのだ。