正月のトルコ旅行はご用心

2007年12月29日

 過去10日間ほどトルコ陸空軍によるイラクのクルド地域に潜伏する、PKKメンバーに対する攻撃が続いている。その戦果は、トルコ軍側の発表によれば、非常に効果的であり、150人以上のPKKメンバーが死亡した、ということのようだ。

 こうしたPKK側に不利な状況にあって、PKK側は都市テロを始めたようだ。トルコの第二の都市イスタンブールでは、警察署の前で爆弾テロ事件が起こり、7人が軽傷を負っている。

 イスタンブールで起こったテロ事件で、PKKは犯行声明を出していないが、専門家たちはPKKによるものだ、と誰もが断定している。PKKが犯行声明を出さないのは、国際的な非難を招くことを恐れてのようだ。そうでなくとも、PKKに対する世界の目は、最近になって厳しくなってきているからであろう。

 何度も報じてきたように、今ではアメリカやイラク政府だけではなく、同胞のクルド自治政府ですらも、好意的な評価をPKKに対してしなくなってきているのだ。こうしたことから、PKKのメンバーから抜ける者が、最近になって増加してきているということだ。

 それはすでに報じたような、トルコ政府が投降者に対する処遇を、緩める可能性が出てきたことにも起因しよう。もし、この流れにトルコ政府が賢い対応をするならば、PKK問題は解決に向けて前進していくのではないか。

 ここ数ヶ月以内にトルコを旅行する人たちは、必要外の行動をつつしみ、安全の確保に、自分から留意すべきであろう。