これまでトルコの中央アジア諸国への台頭を、何度も伝えてきた。ビジネスの分野ばかりではなく、トルコは中央アジア諸国に対し、教育支援や文化協力にも力を注いできている。 一昨年、トルコで開催された「トルコ語圏諸国会議」もそのひとつであろう。中央アジアの国々はタジキスタンを除いて、皆トルコ語系言語を話す国家なのだ。そのため、トルコ人は1ヶ月から2ヶ月も暮らすと、中央アジアのどの国でも言葉に困らなくなるということだ。
かつてソビエトに支配されていた中央アジアの国々は、独立後、トルコとの特別な関係を築き始めていた。しかし、ここに来て、その特別な関係にかげりが顕われ始めているようだ。
それは、ロシアの経済的繁栄が、ロシアに自信を持たせ、再度中央アジアへの影響力を拡大していく、という野望を抱かせているからであろう。石油価格の高騰は、ロシアの対外債務を全て無くし、経済発展に向かわせているのだ。
これまでロシアを唯一の経由地としていた、カザフスタンやトルクメニスタンのガスや石油は、それ以外の輸出経路がないという弱みから、ロシアによって安く買い叩かれていたのだが、ここにきて、ロシアは買い入れ価格を引き上げている。
そのことも、ロシアと中央アジア諸国との関係を、強化している原因なのであろう。加えて、アメリカの中東や中央アジア地域に対する対応は、押しなべて、これらの国々の国民から反発を受けていることも原因のひとつであろう。
こうした状況を前に、危機感を感じ始めたのであろうか、最近、トルコのギュル大統領が中央アジア諸国の中で、最も親トルコ的であるとみなされているトルクメニスタンを訪問し、マハメドフ・トルクメニスタン大統領と会談している。もちろんその結果は「今後トルコとトルクメニスタンは、両国関係を強化、発展させていく」というものであったが、内実は必ずしもスムーズな会談ではなかったようだ。
トルコのビジネスマンなどの意見では「当分ギクシャクした関係でも、結果的には両国関係は発展していこう」と現状を認めながらも、今後については希望的な予測をしていた。
こうした現状から、今後トルコとロシアが中央アジアの覇権をめぐって、対立していく可能性があるのではないか、という懸念が浮かんでくる。歴史は繰り返されるのだろうか?
かつてソビエトに支配されていた中央アジアの国々は、独立後、トルコとの特別な関係を築き始めていた。しかし、ここに来て、その特別な関係にかげりが顕われ始めているようだ。
それは、ロシアの経済的繁栄が、ロシアに自信を持たせ、再度中央アジアへの影響力を拡大していく、という野望を抱かせているからであろう。石油価格の高騰は、ロシアの対外債務を全て無くし、経済発展に向かわせているのだ。
これまでロシアを唯一の経由地としていた、カザフスタンやトルクメニスタンのガスや石油は、それ以外の輸出経路がないという弱みから、ロシアによって安く買い叩かれていたのだが、ここにきて、ロシアは買い入れ価格を引き上げている。
そのことも、ロシアと中央アジア諸国との関係を、強化している原因なのであろう。加えて、アメリカの中東や中央アジア地域に対する対応は、押しなべて、これらの国々の国民から反発を受けていることも原因のひとつであろう。
こうした状況を前に、危機感を感じ始めたのであろうか、最近、トルコのギュル大統領が中央アジア諸国の中で、最も親トルコ的であるとみなされているトルクメニスタンを訪問し、マハメドフ・トルクメニスタン大統領と会談している。もちろんその結果は「今後トルコとトルクメニスタンは、両国関係を強化、発展させていく」というものであったが、内実は必ずしもスムーズな会談ではなかったようだ。
トルコのビジネスマンなどの意見では「当分ギクシャクした関係でも、結果的には両国関係は発展していこう」と現状を認めながらも、今後については希望的な予測をしていた。
こうした現状から、今後トルコとロシアが中央アジアの覇権をめぐって、対立していく可能性があるのではないか、という懸念が浮かんでくる。歴史は繰り返されるのだろうか?