パイプ・ラインが危ない・アルカーイダのターゲットに?

2007年11月 8日

 イエメンでガス・石油施設やパイプ・ライン爆破テロが行われたり、未遂事件に終わっているケースが出始めている。
こうしたこともあってか、クウエイト政府がパイプ・ラインを守るための、ガードを強化する方針を決定した。

これまでも、クウエイト政府はパイプ・ラインを守るための、ガードを雇っていたが、それほど大掛かりなものではなかった。2005年の段階では、ガードマンが36-7人雇われていたに過ぎない。
しかし、ここに来てクウエイト政府は、2年以内にパイプ・ラインを守るためのガードマンを、750人から800人程度に増やす方針だ。加えて、ハイテク設備、オートバイによる警備、ゲートの警備強化などを考えている。
同じ湾岸の産油国であるサウジアラビアは、アラムコ社が既に5000人の治安用ガードマンを雇っている。サウジアラビアの場合、ガードマンの数が多いのは、同国の国土面積が広く、しかもパイプ・ラインが長大であることによろう。

クウエイトの場合は、油井から石油積出港までの距離が短いこともあり、800人程度で足りるということであろうか。
クウエイトにしろ、サウジアラビアにしろ、パイプ・ラインの警備を強化するのは、アルカーイダによる爆破テロが懸念されるからだ。今後、アメリカとイランとの緊張が次第に緩和していく可能性のあるなかで、湾岸の産油諸国が、新たな危険地帯になっていくということであろうか。