最近、シリアに関する軍事関連の情報が増えている。しかも、それらのほとんどが、おどろおどろした感じのものばかりだ。そのシリアの実態はどうなのか、ということを考えて流している情報は、少ないように思えるので、自分なりに考えたことを書くことにした。 まず、シリアがイスラエルと戦争しようとして、準備を進めているという情報だが、もちろんシリアはイスラエルとの戦争を終わらせているわけではないから、何時起こるか分からない戦争に対して備えていよう。
つまり、1973年の第四次中東戦争以来というか、イスラエルが建国されて以来、シリアはイスラエルとの間で、一度たりとも講和条約を交わしているわけではないのだから、戦争が停止した状態にあるのであって、今でも終息した状態にあるのではないのだ。 したがって、シリアが少しでも危険性を感じた場合、通常よりも緊張状態に入り、兵器を動かすことはあろうし、そのことは、取り立てて騒ぐほどのことでもあるまい。シリアのバッシャール・アサド大統領は、シリア国内で兵器を移動させたからといって、イスラエルとの戦争を望んでいるわけではない。もちろん、勝算があれば別の話しだが、いまの状態では、勝てない方の確率が高いことは彼にもわかっていよう。
シリアに対して北朝鮮が核兵器の技術を移転している、あるいは、ミサイル製造技術を提供している、ミサイル製造工場を建設中だ、という情報もまことしやかに流れている。 しかし、誰がその代金を払うというのであろうか。北朝鮮にはシリアに対して、小火器を提供する余裕はあっても、核兵器の技術を移転するだけの、経済的な余裕はないはずだし、ミサイル製造のパーツを提供する、余裕もないのではないか。もちろんシリアにも、それだけの大掛かりな技術を、北朝鮮から入れる資金は無いはずだ。
同様に、ロシアがシリアに対して対空防衛システム向上のために、技術者を送ったという情報も流されている。ロシアの技術者が何人か、シリアに送られるということはあろう。 しかし、シリアが真剣にイスラエルの空爆や、ミサイル攻撃に対応するために、防空システムの向上を図ろうとするのであれば、だいぶ前にロシアから入手したものを、改良してもあまり効果はあるまい。
石油価格の高騰によって、ロシアは経済的に余裕が出来、再度中東地域への関心を高めていることから、ある程度の技術協力はしようが、この段階で最新のミサイルシステムを、シリアに支払い条件を付けずに渡すとは思えない。 ロシアはソビエトの時代の1970年代から、シリアとの兵器取引で、相当厳しい条件をつけていた。大げさな言い方をすれば、明確な支払い条件をシリアが示さない限り、兵器を引き渡さなくなっていたのだ。
こうしたことを考えてみると、シリアが最近、北朝鮮やロシアとの間で、大掛かりな兵器の開発や改良、購入を進めているとは思えない。したがって、すべてとは言わないが、シリアの軍事に関する情報は、どこかの国の利益のために流されているものであり、信頼度は低いと受け止めるべきだと思うのだが。
つまり、1973年の第四次中東戦争以来というか、イスラエルが建国されて以来、シリアはイスラエルとの間で、一度たりとも講和条約を交わしているわけではないのだから、戦争が停止した状態にあるのであって、今でも終息した状態にあるのではないのだ。 したがって、シリアが少しでも危険性を感じた場合、通常よりも緊張状態に入り、兵器を動かすことはあろうし、そのことは、取り立てて騒ぐほどのことでもあるまい。シリアのバッシャール・アサド大統領は、シリア国内で兵器を移動させたからといって、イスラエルとの戦争を望んでいるわけではない。もちろん、勝算があれば別の話しだが、いまの状態では、勝てない方の確率が高いことは彼にもわかっていよう。
シリアに対して北朝鮮が核兵器の技術を移転している、あるいは、ミサイル製造技術を提供している、ミサイル製造工場を建設中だ、という情報もまことしやかに流れている。 しかし、誰がその代金を払うというのであろうか。北朝鮮にはシリアに対して、小火器を提供する余裕はあっても、核兵器の技術を移転するだけの、経済的な余裕はないはずだし、ミサイル製造のパーツを提供する、余裕もないのではないか。もちろんシリアにも、それだけの大掛かりな技術を、北朝鮮から入れる資金は無いはずだ。
同様に、ロシアがシリアに対して対空防衛システム向上のために、技術者を送ったという情報も流されている。ロシアの技術者が何人か、シリアに送られるということはあろう。 しかし、シリアが真剣にイスラエルの空爆や、ミサイル攻撃に対応するために、防空システムの向上を図ろうとするのであれば、だいぶ前にロシアから入手したものを、改良してもあまり効果はあるまい。
石油価格の高騰によって、ロシアは経済的に余裕が出来、再度中東地域への関心を高めていることから、ある程度の技術協力はしようが、この段階で最新のミサイルシステムを、シリアに支払い条件を付けずに渡すとは思えない。 ロシアはソビエトの時代の1970年代から、シリアとの兵器取引で、相当厳しい条件をつけていた。大げさな言い方をすれば、明確な支払い条件をシリアが示さない限り、兵器を引き渡さなくなっていたのだ。
こうしたことを考えてみると、シリアが最近、北朝鮮やロシアとの間で、大掛かりな兵器の開発や改良、購入を進めているとは思えない。したがって、すべてとは言わないが、シリアの軍事に関する情報は、どこかの国の利益のために流されているものであり、信頼度は低いと受け止めるべきだと思うのだが。