ラマダンで目立つ中国のエジプト進出

2007年9月24日

 ラマダン月には、ラマダン用品が売れるのは、イスラーム諸国共通のことだ。よく言われるのは、ラマダン月に大統領や国王が、国民の消費する砂糖、肉、パンなどを不足させるようなことになると、決まって暴動が起こるといわれる。

 ラマダン月には、通常の2-3倍の食料品が、消費されるといわれている。それは、友人、客を自宅に招くために、見栄っ張りのアラブ人は、客の数の何倍もの料理を出して、もてなすからであろう。もちろん、そのほとんどが食べ残されて、捨てられることになるのだ。

 同様に、このラマダン月には、子供たちは新しい服を買ってもらい、おもちゃを買ってもらい、お菓子を買ってもらい、靴を買ってもらうのが普通だ。

 ところが、今年のエジプトのラマダンで目立ったのは、中国製の服や、礼拝用のカーペット、家電製品、大人や子供の靴、おもちゃなどが、大量に店頭に並んだことだ。

 そればかりか、中国では物価高から、多くの中国人イスラーム教徒の男性が、結婚しにくくなっているというのだ。彼らはアラブに来て、アラブ女性と結婚するように、なってきているというのだ。

 なかでも、性格が穏やかで、しかも、マハル(婚資)が安いエジプト人女性と結婚する、中国人男性が激増しているということだ。

 こうした傾向は、イスラーム諸国以外の国で問題になったような、経済摩擦や中国人のマナーの悪さによる、中国人排斥運動よりも、もっと激しい中国人排斥の動きを生み出すかもしれない。

 エジプトのアル・アフバール紙が、わざわざ取り上げるほどなのだから、既に中国人の動きは、相当目立ったものになっているのであろう。