ブッシュ大統領は露骨に、イラクのマリキー首相に対し、無能を口にするようになり、次第にマリキー首相とブッシュ大統領とのあいだでは、相互不信の感情が強まってきていた。 そうしたなかで、アメリカ政府が雇用し、イラクでのアメリカ軍やアメリカ人外交官の総合的な支援を行っている、PMC(民間軍事会社)のひとつブラック・ウオーター社の社員が、イラクの民間人を殺害するという事件が起こった。
この事件はマリキー首相の側からすれば、イラク国民の間で失っていた信頼を挽回する、絶好の機会となった。マリキー首相はアメリカ側に対し、ブラック・ウオーター社の社員が行ったのは、警備活動ではなく殺人だ、として非難した。そればかりではない、ブラック・ウオーター社のイラク国内での活動を、不許可にすると共に、同業他社についても、活動内容を厳重に調査すると発表したのだ ブラック・ウオーター社と同業の他社は、イラク国内で物資の輸送、軍施設の建築、イラク国内の復興、それらに伴う警備などだけではなく、アメリカ軍の軍事活動にも参画しているのだ。
彼らは防弾チョッキを身につけ、機関銃とピストルを携帯して、日常活動に当たっている。ある意味では、高額の給与と交換に、命懸けの最も危険な業務を請け負っている、といっても過言ではあるまい。 ブラック・ウオーター社の活動が不許可になると、当然のことながら、アメリカ人外交官はイラク国内の陸路の移動が出来なくなるし、武器弾薬の輸送も食料、医薬品などの輸送も、困難にあるということだ。
つまり、マリキー首相が今回の事件を機に発した決定は、アメリカ政府を大きく困惑させることが、始めからわかっていたはずだ。それにも拘らず、マリキー首相がこの決定を下したということは、完全にマリキー首相とブッシュ大統領との関係(アメリカ政府)が、破綻したということであろう。 他方、クルド出身のズィバーリ外相も「イラク人は自分たちで治安を回復できる」と語り、アメリカ軍がこれ以上イラク国内に留まる必要が無い、という趣旨の発言をしている。
クルド人はいま、最もアメリカの庇護の下に、有利な立場にいるのだが、そのクルド人ですらそう語らざるを得ないほど、アメリカの存在がイラク国内で、対立を煽るようになってきているということであろう。 マリキー首相はサドル師に愛想を付かされ、孤立したなかで、新たなパートナーとして、元首相のアラーウイ氏と連絡を取り始めている。それが今後、どのような動きを、イラク国内で生み出していくのか。
アメリカの無神経なイラク対応は、アメリカ軍のイラク駐留が長期化すればするほど、イラク国民から感謝されるのではなく、結果的に対米不信を強め、反米感情を育てていくものと思われる。 (そのマリキー首相をビンラーデンが,裏切り者とこのタイミングで断罪したのは何を意味しているのか??)
この事件はマリキー首相の側からすれば、イラク国民の間で失っていた信頼を挽回する、絶好の機会となった。マリキー首相はアメリカ側に対し、ブラック・ウオーター社の社員が行ったのは、警備活動ではなく殺人だ、として非難した。そればかりではない、ブラック・ウオーター社のイラク国内での活動を、不許可にすると共に、同業他社についても、活動内容を厳重に調査すると発表したのだ ブラック・ウオーター社と同業の他社は、イラク国内で物資の輸送、軍施設の建築、イラク国内の復興、それらに伴う警備などだけではなく、アメリカ軍の軍事活動にも参画しているのだ。
彼らは防弾チョッキを身につけ、機関銃とピストルを携帯して、日常活動に当たっている。ある意味では、高額の給与と交換に、命懸けの最も危険な業務を請け負っている、といっても過言ではあるまい。 ブラック・ウオーター社の活動が不許可になると、当然のことながら、アメリカ人外交官はイラク国内の陸路の移動が出来なくなるし、武器弾薬の輸送も食料、医薬品などの輸送も、困難にあるということだ。
つまり、マリキー首相が今回の事件を機に発した決定は、アメリカ政府を大きく困惑させることが、始めからわかっていたはずだ。それにも拘らず、マリキー首相がこの決定を下したということは、完全にマリキー首相とブッシュ大統領との関係(アメリカ政府)が、破綻したということであろう。 他方、クルド出身のズィバーリ外相も「イラク人は自分たちで治安を回復できる」と語り、アメリカ軍がこれ以上イラク国内に留まる必要が無い、という趣旨の発言をしている。
クルド人はいま、最もアメリカの庇護の下に、有利な立場にいるのだが、そのクルド人ですらそう語らざるを得ないほど、アメリカの存在がイラク国内で、対立を煽るようになってきているということであろう。 マリキー首相はサドル師に愛想を付かされ、孤立したなかで、新たなパートナーとして、元首相のアラーウイ氏と連絡を取り始めている。それが今後、どのような動きを、イラク国内で生み出していくのか。
アメリカの無神経なイラク対応は、アメリカ軍のイラク駐留が長期化すればするほど、イラク国民から感謝されるのではなく、結果的に対米不信を強め、反米感情を育てていくものと思われる。 (そのマリキー首相をビンラーデンが,裏切り者とこのタイミングで断罪したのは何を意味しているのか??)