イラクのマリキー首相に対し、盟友であるはずのブッシュ大統領が、厳しい言及をしている。つまり、「マリキー首相がイラクの国民の要望に応えられないのであれば、イラク国民は政府を変えるべきだ」というのだ。
ブッシュ大統領はこれまでも、マリキー首相が強硬な国内対応をしないことから、イラク国内情勢が何時までも安定化しないのだ、ということに対する不満を抱いていた。
しかし、ここに来てブッシュ大統領が、明確な形でマリキー政権の終わりをイラク国民自身が告げるべきだ、とまで語ったのには、それなりの理由がある。それは、マリキー首相のイラン訪問と、その後のイラク政府とイラン政府との関係改善があろう。
これまでも、イランと同じシーア派が、イラク国民の多数派であるとはしながらも、イランとの関係を考えると、アメリカ政府とブッシュ大統領は、イラクのシーア派政権に対して、信を置いていいのだろうか、という不安はあったろう。マリキー首相のグループとは異なる、ハキーム師の率いるシーア派グループも、イランとの関係は密接だ。
こうした事情がブッシュ大統領をいらだたせ、今回の発言を生み出したのであろう。これに対し、シリアを訪問したマリキー首相は「イラクには仲良くなれる国は幾らでもある」と語り、暗にアメリカとの関係を断絶してもいい、というニュアンスの発言をした。
イラクのマリキー首相の発言といい、アメリカのブッシュ大統領の発言といい、これはお互いに、最後通牒の交換をしたとしか取れないのではないか。
そうであるとすれば、近い将来、マリキー首相は暗殺されることになるのではないか。大胆な予測が許されるならば、その後に登場するのは、イラクの歴代の首相のなかで、最も強硬な手段を採った経歴のある、アラーウイ元首相が登場する可能性が高いのではないか。
ブッシュ大統領はこれまでも、マリキー首相が強硬な国内対応をしないことから、イラク国内情勢が何時までも安定化しないのだ、ということに対する不満を抱いていた。
しかし、ここに来てブッシュ大統領が、明確な形でマリキー政権の終わりをイラク国民自身が告げるべきだ、とまで語ったのには、それなりの理由がある。それは、マリキー首相のイラン訪問と、その後のイラク政府とイラン政府との関係改善があろう。
これまでも、イランと同じシーア派が、イラク国民の多数派であるとはしながらも、イランとの関係を考えると、アメリカ政府とブッシュ大統領は、イラクのシーア派政権に対して、信を置いていいのだろうか、という不安はあったろう。マリキー首相のグループとは異なる、ハキーム師の率いるシーア派グループも、イランとの関係は密接だ。
こうした事情がブッシュ大統領をいらだたせ、今回の発言を生み出したのであろう。これに対し、シリアを訪問したマリキー首相は「イラクには仲良くなれる国は幾らでもある」と語り、暗にアメリカとの関係を断絶してもいい、というニュアンスの発言をした。
イラクのマリキー首相の発言といい、アメリカのブッシュ大統領の発言といい、これはお互いに、最後通牒の交換をしたとしか取れないのではないか。
そうであるとすれば、近い将来、マリキー首相は暗殺されることになるのではないか。大胆な予測が許されるならば、その後に登場するのは、イラクの歴代の首相のなかで、最も強硬な手段を採った経歴のある、アラーウイ元首相が登場する可能性が高いのではないか。