ガザからマハムード・アッバース議長のグループは一掃された。ガザではファタハ戦闘員に対する虐殺があったようだが、ファタハの幹部たちは無事にガザから出ることを、ハマース側から保証され西岸にたどり着いた。
他方、マハムード・アッバース議長はハニヤ首相の主導する政府を否定し、新組閣を始めている。すでに新首相は指名され、サラーム・ファッヤードが新首相に就任した。
サラーム・ファッヤード新首相は1987年から1995年まで世銀で働いていた経歴を持ち、元パレスチナ政府の財相を勤めていたことから、国際的に知られ、かつ信用される人物であったため、彼の新首相就任は、国際的にも認知が進んでいる。 アメリカ政府はハマース勢力を追放した新内閣に対して、制裁を解除して援助を行うと言い出している。邪魔者は追放されたということで、ガザでの戦闘はアメリカにとって、好都合な状況の進展であったということであろう。
イスラエル政府のオルメルト首相がアメリカを訪問し、ブッシュ大統領とパレスチナ対応について話し合っているが、その中で注目される点は、西岸とガザを完全に切り離す考えを、彼がブッシュ大統領に進言していることだ。 イスラエル側に言わせれば、1967年までガザはエジプトに帰属し、西岸はヨルダンに帰属していたのであり、両地域の間は一体ではなかった。それが一体のものとして考えられるようになったのは、1994年のカイロ合意(ガザ・ジェリコ合意)以後のことだというのだ。
イスラエル側は、もしパレスチナ側が西岸とガザの間の移動や物流を行うことを望むのであれば、エジプトやヨルダンを経由してできるわけであり、イスラエルがガザ・西岸を結ぶ回廊を配慮する必要はないとしている。 イスラエルはパレスチナを分断し、支配するという構想であろうか。そうなった場合、西岸地区は特別な資源がなく、かんきつ類とオリーブを生産するのみだ。イスラエルが西岸からの出稼ぎ者を受け入れ、西岸の農産物の自由な輸出を許可するのであれば話は別だが、今後西岸の住民が生活していくうえでは、外国の援助にすがるしかあるまい。
ガザには領海内の海底にガス資源があることが確認されている。一部ではガザが第二のカタール(ガス資源大国)になるだろうという予測をする人もいる。ただ、その可能性もパレスチナ内部の政治的安定が保証されての話であろう。当分の間は、西岸でもガザでも危険な状況が続き、相当数の犠牲者が出ることの可能性のほうが高い。
他方、マハムード・アッバース議長はハニヤ首相の主導する政府を否定し、新組閣を始めている。すでに新首相は指名され、サラーム・ファッヤードが新首相に就任した。
サラーム・ファッヤード新首相は1987年から1995年まで世銀で働いていた経歴を持ち、元パレスチナ政府の財相を勤めていたことから、国際的に知られ、かつ信用される人物であったため、彼の新首相就任は、国際的にも認知が進んでいる。 アメリカ政府はハマース勢力を追放した新内閣に対して、制裁を解除して援助を行うと言い出している。邪魔者は追放されたということで、ガザでの戦闘はアメリカにとって、好都合な状況の進展であったということであろう。
イスラエル政府のオルメルト首相がアメリカを訪問し、ブッシュ大統領とパレスチナ対応について話し合っているが、その中で注目される点は、西岸とガザを完全に切り離す考えを、彼がブッシュ大統領に進言していることだ。 イスラエル側に言わせれば、1967年までガザはエジプトに帰属し、西岸はヨルダンに帰属していたのであり、両地域の間は一体ではなかった。それが一体のものとして考えられるようになったのは、1994年のカイロ合意(ガザ・ジェリコ合意)以後のことだというのだ。
イスラエル側は、もしパレスチナ側が西岸とガザの間の移動や物流を行うことを望むのであれば、エジプトやヨルダンを経由してできるわけであり、イスラエルがガザ・西岸を結ぶ回廊を配慮する必要はないとしている。 イスラエルはパレスチナを分断し、支配するという構想であろうか。そうなった場合、西岸地区は特別な資源がなく、かんきつ類とオリーブを生産するのみだ。イスラエルが西岸からの出稼ぎ者を受け入れ、西岸の農産物の自由な輸出を許可するのであれば話は別だが、今後西岸の住民が生活していくうえでは、外国の援助にすがるしかあるまい。
ガザには領海内の海底にガス資源があることが確認されている。一部ではガザが第二のカタール(ガス資源大国)になるだろうという予測をする人もいる。ただ、その可能性もパレスチナ内部の政治的安定が保証されての話であろう。当分の間は、西岸でもガザでも危険な状況が続き、相当数の犠牲者が出ることの可能性のほうが高い。